エチオピア • オモバレー完全ガイド|少数民族と出会うための行き方・費用・準備まとめ

エチオピア の南の果て、「オモバレー(Omo Valley)」。

そこには、今なお伝統的な暮らしを守る少数民族たちが数多く暮らしています。

唇に大きなプレートを入れたムルシ族、美しいボディペイントのカロ族、通過儀礼として背中を鞭で打つハマル族…。

けど、行ってみて思ったのは――これは「見世物」じゃなくて、「誇りをもって今を生きている人たちの物語」だということ。

この記事では、

オモバレーには行きたいけれど、アクセスや治安、現地情報が少なくて不安…

そんなあなたに向けて、私自身のリアルな体験をもとに、初心者にもわかりやすくまとめました。

エチオピア ・ オモバレーで伝統衣装を着たカロ族の男性たち
カロ族( エチオピア • オモバレー )

オモバレーってどんな場所?

エチオピア南西部に位置し、ケニアや南スーダンの国境に近い広大なエリア。

中央を流れるオモ川(Omo River)のまわりに、20以上の民族がそれぞれの言語と文化を守りながら暮らしています。

この地は2011年、ユネスコの世界遺産(文化的景観)にも登録されました。

まさに「文化のるつぼ」!

エチオピア  ・ オモバレーで出会ったダサネチ族の女性たち
ダサネチ族

地図で見る民族分布

現地のローカルガイドが実際に見せてくれた、貴重な民族分布マップがこちら!

エチオピア オモバレー周辺の民族分布マップ
SOUTH OMO ETHNIC GROUPS SETTLEMENT AREAS

たとえば…

  • ムルシ族(Mursi):西部、マゴ国立公園近く。唇のプレートで有名。
  • ハマル族(Hamar):南部トゥルミ周辺。鞭打ちの儀式が特徴。
  • バンナ族(Banna):ハマルと文化が近く、ジンカとトゥルミの間あたりに暮らす。
  • カロ族(Karo):オモ川沿い。ボディペイントがアートの域!
  • ダサネチ族(Dassanech):最南部のオモラテ近辺。川と共に暮らす。
  • アリ族(Ari):ジンカ周辺に広く分布。

民族ごとに場所も文化も違う。位置関係を知ると、旅がもっとおもしろくなる!

オモバレーのざっくり歴史

  • 数百万年前の人類化石「ルーシー」が発見された、人類のルーツに近い場所。
  • 民族たちは、国家や植民地主義に影響されすぎることなく、それぞれのやり方で暮らしてきた。
  • 近年は観光、道路、ダム建設などの影響が急速に進んでいる。

伝統と変化、その両方の「今」が見られる地域です。



オモバレーへの行き方|陸路と空路のリアル比較

オモバレー観光の起点となるのがジンカ(Jinka)という町。

● 飛行機でジンカへ(快適だけど高め)

  • アディスアベバ → ジンカ(直行便)
  • 所要時間:約1.5時間
  • 費用:片道 約2,000〜3,000ブル(6,000〜9,000円)
  • 航空会社:エチオピア航空(荷物制限に注意)



● 陸路で3日かけて移動(安い&地元の雰囲気が味わえる)※2023年実体験ベース

エチオピアでは夜行バスがなく、すべて日中移動のため2~3日が必要!

アディスアベバ → ジンカ 合計金額は1580ブル、日本円で約3830円!(2023年1月当時)

区間所要時間移動手段/金額
1アディスアベバ → アワッサ約5時間バン(シャシャマニで乗り換え)/計580ブル
2アワッサ → アルバミンチ約7時間バン(ソッドで乗り換え)/計500ブル
3アルバミンチ → ジンカ約8時間バス/500ブル


エチオピアのアワッサという街からジンカにや向かうバンの様子
アワッサを朝5:45には出発しました〜(ネムイ
乗り換えの街ソッドの街並み
乗り換えの街ソッドの街並み
エチオピア でよく見かけるバス、その名も"1st level
エチオピアでよく見かけるバス”1st level”
ファーストレベルバスの中の様子
ファーストレベルバスも暑いです(^-^;

移動中の宿泊費(2023年1月時点のレート)

筆者が泊まった宿はいずれも個室、シャワーあり。虫も特に出ず。

アワッサ:250ブル(約730円)

アルバミンチ:400ブル(約970円)

移動費も宿泊費もエチオピアはめちゃくちゃ安い!


現地ツアーの選び方と費用感【Instagram活用もアリ!】

オモバレーで少数民族巡りをするには、現地ツアーの参加が効率よく現実的です。

ツアーはアディスアベバやジンカの、ツーリストオフィスやゲストハウスで申し込むことができますが、

事前にInstagramでローカルガイドを見つけておくのもオススメです!(見つけ方は後述↓)



【ツアー相場(2023年実体験+現地情報ベース)】


ツアーはアディスアベバやジンカの宿・ツーリストオフィスで申し込めます。

ツアータイプ日数料金相場(USD)備考
ジンカからの日帰りツアー1日50〜150ドル人数・交渉による
周遊ツアー(複数日)3〜7日300〜900ドル日数×100ドル+100~300ドルが目安

安く行きたい人はジンカまで自力で、簡単に行きたい人はアディスアベバで予約するといいと思います。

※上記に加えてチップ代、民族への撮影料、宿泊費・食費は別途必要な場合もあるので注意!

バンナ族の子どもたちと後ろにツアー用の車
バンナ族の子どもたちと後ろにツアー用の車


【ローカルガイドを見つける方法】

  • Instagramで**「#omovalley」「#omovalleytour」**などのハッシュタグで検索すると、ローカルガイドが多数ヒットします。
  • DMで直接予約交渉ができるガイドも多く、英語でのやりとりが基本ですが翻訳アプリでも問題なし。
  • 旅人の中(筆者)には「アディスアベバで偶然話しかけてきた人から紹介してもらってガイドが決まった」というラッキーパターンもありますが、それは運がよかっただけなので事前予約が安心!

筆者(チィ)が案内してもらったガイドも、実際にInstagramで発信&予約受付している人でした。

→ 安心感もあり、交渉もしやすくておすすめです!

筆者チィとガイドとドライバーが一緒に休憩している
筆者のガイドとドライバー♡

【ガイド選びのポイント】

  • 安さだけでなく、「民族文化への敬意を持っているか」が重要!
  • 写真撮影や子どもとの接し方など、ガイドの姿勢がそのまま旅の体験になるので慎重に選ぼう。

撮影と交流のマナー|少数民族と向き合うということ

  • 入村料を払っていない場所での人物の撮影には基本チップが必要(相場:1人5〜20ブル)

観光=観察じゃなくて、人と関わる旅。

その意識があるだけで、体験がまったく変わります。

向かって右からガイドの友だち、ムルシ族の女性、筆者チィ、写り込んできたなぜか歯磨きをし続けている人
向かって右からガイドの友だち、ムルシ族の女性、筆者、写り込んできたなぜか歯磨きをし続けている人←

実際に訪れて感じたこと|チィの体験メモ

2023年1月末、私はムルシ族・バンナ族・ハマル族・カロ族・ダサネチ族と出会いました。

入村料や撮影後のチップの要求など、観光業になっていること。

カロ族は私が何も言わなくても「こう並んだらいいんだろ」とばかりに写真用に(?)景色のいいところをバックに整列してくれていたこと。

バンナ族は遠くから車が通るのが見えると走って竹馬に乗り始めること。

ハマル族はお買い物のためにきているであろうマーケットでも伝統的な服装をしてくること。

ダサネチ族は10代であろう若い女の子も背中に伝統的な傷跡があり、美しいものとされていること。

そのように現代の資本主義社会に適応しながらも守られる伝統があり、彼らはそこに誇り高く暮らしているんだなってことを実感したり。

文化を「見る」のではなく、価値観が揺れる瞬間に立ち会う旅でした。

エチオピア南西部「オモバレー」は、少数民族と深く出会える貴重な場所。

絶景とカロ族の女性たち
観光客が何を求めているのか予測して動いてくれるカロ族(⌒-⌒; )アリガタインダケドモナンテイウカ…
バンナ族の子どもたちがフェイスペイントしてくれました
顔面ペイントやってくれてめちゃくちゃうれしかった!
バンナ族の子どもたちと肩を組んで写真撮りました
かわいいバンナ族の子どもたち
赤土のバターで赤いドレッドのぱっつんボブと動物の皮でできた前掛けを身につけるハマル族の女性
赤土とバターで赤いドレッドのぱっつんボブと動物の皮でできた前掛けを身につけるハマル族の女性。
傷で作った模様が痛々しくも美しいダサネチ族の女性の背中
傷で作った模様が痛々しくも美しいダサネチ族。

まとめ | エチオピア • オモバレーは“問いをくれる場所”

オモバレーは、絶景や“映え”だけの場所じゃありません。

この土地を訪れることで、“当たり前”だと思っていた価値観がいかに小さなものだったかに気づかされるかもしれません。

それぞれの民族が「どう生きているか」を見せてくれる、そして自分の生き方に問いをくれる場所。

もしあなたが、ただの観光じゃ物足りないと思ったならーー

なんだか世界が狭く思えてきたらーー

オモバレーは、間違いなくその先を見せてくれる場所です。

エチオピアの壮大な自然を感じたい方は、ダナキル砂漠の記事もあわせてどうぞ!

[ダナキル砂漠ツアー体験記はこちら]

カロ族がしてくれたフェイスペイント
カロ族でもフェイスペイントしてくれた!

【おまけ】

筆者にとっては推しであり憧れのような彼ら。とてもかっこよくて美しくて、こんなに見た目が違うんだからきっと生活も価値観も大きく異なるんだろうなというところがもう魅力的でたまらんのです。

そんな彼らと、、

なんと、、

同じ格好させてもらいました!!!

ハマル族の女性と同じ格好をさせてもらった筆者チィとハマル族の女性が肩を組んでいる
ハマル族
ハマル族女性の格好の筆者チィとその村の子どもたちとの集合写真
筆者のちくびの色か胸の小ささか子どもたちにガン見された笑
ダサネチ族の女性と同じ格好になり、村の人がみんな筆者チィを見ている写真
ダサネチ族でもみんなの視線を集めるのは筆者の胸(笑)

ハマル族と同じ格好なった当時のメモ

「同じ格好したい!」ってガイドを通して写真一枚目のママに伝えたら「おお、まじかよ😳」みたいな顔してた。「ハマル族カッコいいから同じ格好なりたいねん!」ってまっすぐな目で伝えたら「わかった☺️」ってにこにこ受け入れてくれた。
着替えるとき配慮してくれて家の中に促され、外から覗こうとする子どもたちをママが怒鳴って追い払ってくれた😂
パンツ脱ごうとしたら「パンツは見えへんから脱がんでよろし!」って顔で腕掴まれて止められちゃった、うえーーん🥹って思いながらパンツ履いたまま着た🥹😂
配慮の気持ちはうれしかった。
服を着てる多くの人の気持ちを知っているのが不思議に感じた。

◎実際に着てみてわかったこと!
・首からかけてる動物の毛皮が思っていたより重くて1日着てたら肩がこりそう、街では着てる人いっぱいいてすごいと思った
・背中が出てる分涼しくて快適やった
・ふんどしみたいに毛皮を腰に巻いてた
・子どもたちはチィの乳首の色に興味津々やった
・お父さんから写真一緒に撮ってと言われた
・チィが着てもカッコよくならねえなあ、なんでみんなあんなカッコええんやって思った
・カッコいいみんなと同じ格好することに恥ずかしい感覚はなかったしむしろ嬉しい!ただ、服着てるガイドの前ではちょっと恥ずかしかった

ダサネチ族と同じ格好になった当時のメモ

「同じ格好したい!」ってまずガイドに伝えたらガイドに「おお、おお、やめとけやめとけ」みたいなこと言われた。めっちゃ真剣に「そのために日本から来たんや」って言ったら「マジかよ」って顔してダサネチ族の彼らに伝えてくれた。
彼らも「ええ、ほんまに?」って顔はしたものの、「おけ、じゃ、服脱いで」って🙆🏻
彼らが少しずつネックレス貸してくれて、同じ格好になることができた!🥰
(ここでもハマル族の時と同様、「半パンは見えへんから脱ぐな」と腕掴んで止められた、ガビーーーン🫠)
(ガイドはチィが服脱ぐ間ずっとマジかよマジかよって見てた笑)

◎実際同じ格好なって気づいたこと
・まわりに木がないような見渡しがいいところで脱いだからか超開放的
・日差しめちゃ強いし照り返しもあってえぐいくらい暑いんやけど、服着てるより全然マシ!肌が出てる部分が多いのは熱いからなんやなーってなんか納得した(実際はもっと合理的とか価値観上の理由があるんかもしれんけど)
・布も砂だらけやけど気にしてないというか気にしてられない感じ
・ここもビーズのネックレスが少し重みあるけど肩は凝らなそう
・みんな不思議そうな目で見てた
・やっぱみんなと同じようにカッコよくはならんなあ

ハマル族に続いてダサネチ族とも同じ格好なれてよかったー!

車で30分走るともう違う少数民族の村があって髪型とか格好が違うのがほんまに面白いな〜

今改めて読み返しても、全身で感じるという現地でしかできない贅沢で貴重な体験でした(*_*)

ケータイ屋さんとそれを見に集まるハマル族の男性たち
ケータイを選ぶハマル族男性
エチオピア のTurmiに住んでいる若い男の子のケータイは折りたたむとハート型になるユニークで小さなガラパゴスケータイでした
Turmi在住の若い男の子が使ってたケータイは折りたたむとハート型でした♡

参考リンク:

エチオピア観光局公式サイト

オモバレーの地図(Googleマップ)

※この記事は実際に体験した時のメモをもとにAIが編集し、私が修正したものです。

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